不貞行為の証拠とはどんなもの?慰謝料の請求はどうやるの?

不貞行為の証拠を手に入れるには?プロへの依頼や慰謝料請求する方法

配偶者が不貞行為を働いたら慰謝料請求ができる、ということは聞いたことがある方が多いと思います。

しかし、不貞行為という言葉は聞いたことがあるけれど、どこからどこまでが不貞行為に入るのかわからない、不貞行為をされたけれど、どうやって慰謝料を支払ってもらったらいいのかわからない、という方も少なくないのではないでしょうか。

今回は、不貞行為を理由に慰謝料請求をする方法を簡単に解説していきます。
配偶者に浮気をされた、不貞行為をされたという確信がある、という方は、本記事をぜひ参考にしてみてください。


そもそも不貞行為ってなに?

そもそも、不貞行為とはなんでしょうか?

不貞行為とは、配偶者のある人間が、自分の意志でもって配偶者以外と肉体関係を持つことを指します。つまり、恋人同士の間で言われる浮気とはちょっと異なります。

恋人同士でつきあっているとき、恋人にかくれて他の人と会い、手をつないだりしたことなども浮気だと判断することもあるでしょう。ですが、二人きりで食事をしたり、手をつないだり、といったことは不貞行為にはあたりません。

ポイントは肉体関係があるかどうかです。
ですから、肉体関係はあるけど、気持ちは入っていなかったとか、単なる遊びの関係だったと言い訳したところで、不貞行為は不貞行為、ということになります。そこにどれくらいの感情があったのか、は問われないのです。


不貞行為の証拠とは?

次に、不貞行為の証拠にはどういったものが挙げられるのか、どういった証拠があれば裁判で争う場合にも使えるのか、を解説していきます。


1. 性行為およびその類似行為を撮影した写真、動画

繰り返しになりますが、不貞行為とは配偶者意外と肉体関係を持つことです。

不貞行為があったと証明できるもっとも効果的な証拠は、性行為、またはそれに類似する行為(オーラルセックスなど)を撮影した写真や動画です。


2. 密室に配偶者と浮気相手が入っていく写真と、そこに滞在したのち出ていく写真

しかし、さすがに不貞行為を働いている現場そのもの、浮気相手と不貞行為をしている現場そのものをカメラに収めるのはハードルが高いと言えるでしょう。

もうひとつ、証拠になりうるものがあります。それは、密室に配偶者と浮気相手が入っていく写真、または密室から出てくる写真です。


ラブホテルや浮気相手の自宅などに一定期間滞在して出ていく、という証拠が掴めたら、それは立派な不貞行為の証拠となります。


不貞行為の証拠を手に入れる方法とは?

次に、不貞行為の証拠を手に入れるためにどういった方法があるのか、をみていきましょう。


1. 自力で写真や動画を撮影する

ひとつは自分で浮気調査をして自力で写真や動画を撮影する、という方法です。
自力で撮影できれば、お金はそんなにかかりません。


しかし、不貞行為の証拠写真を撮ろうとすると、張り込みや尾行などで配偶者の行動を監視し、写真に収める必要があります。

顔見知りの尾行などはかなり高度で、プロでも難しいものですから、素人にはさらに難しいでしょう。ですから、配偶者のスマホなどに不貞行為の証拠が残っている、などではない限り、現実的には浮気の証拠を自力で見つけるのはかなり難しいと言えます。


2. 探偵、興信所に調査依頼をする

前の項目で、自力での浮気調査はかなり難しいことをご説明しました。
そこで活用できるのが探偵事務所や興信所です。

探偵事務所や興信所に調査を依頼すると、プロの調査員が、張り込み、尾行、聞き込みなどを行い、証拠写真を手に入れてくれます。ただし、探偵事務所や興信所に依頼するとなると、数十万円の費用がかかることは覚悟する必要があります。手に入れた証拠をどう使うかを含めて、探偵に依頼するべきかどうかを検討することをおすすめします。


例えば、不貞行為の慰謝料を配偶者に請求する場合。一般的には、不貞行為の慰謝料は50万~300万ほどだと言われています。

調査料金にもよりますが、慰謝料請求が通りそうであるならば、探偵に調査を依頼しても元が取れる可能性は十分にありえます。


手に入れた不貞行為の証拠を使って慰謝料請求をする方法とは?

不貞行為の動かぬ証拠を手に入れたとして、それをどのように扱うかはあなたに委ねられます。


その使いみちの選択肢のひとつ、手に入れた不貞行為の証拠を使って行う慰謝料請求の方法を見ていきましょう。


1. 交渉

まず、配偶者やその浮気相手と直接交渉して慰謝料を請求する、という方法があります。


この場合、電話や内容証明郵便、対面で慰謝料を支払ってほしい旨を伝え、取り決めを書面に残す、という方法が一般的です。

慰謝料請求を裁判に持ち込めば、お互い時間もお金も余分にかかります。
そういった点も踏まえて、裁判には持ち込まないから慰謝料○万円を支払ってほしい、と交渉することもできます。


また、この時点で弁護士に相談しておくと、慰謝料請求を非常に優位に運ぶことができます。


2. 裁判

個人間の交渉が決裂した場合には、いよいよ裁判をするということになります。


裁判所に訴状を持ち込み訴訟を提起しますが、訴訟を弁護士の助けなしに乗り切るのは現実的ではありません。

手持ちの資金に不安がある場合は、法テラスの利用も検討してみてください。法テラスであれば、所得制限はありますが、場合によっては無料で利用できる可能性もあります。


また、弁護士事務所によっては、初回相談が時間限定で無料のところもあります。

そのようなサービスを利用して依頼する弁護士を選び、訴訟に関する手続きをなるべく任せてしまいましょう。
弁護士といっても全ての弁護士が離婚問題・慰謝料請求に精通しているとは限りませんから、必ず離婚の経験が多い弁護士を選びましょう。


不貞行為の証拠をつかめば、交渉で優位に立てる

不貞行為とその証拠、および慰謝料請求について解説しました。


慰謝料請求以外にも、不貞行為を行った証拠を用いれば、配偶者が拒否しても離婚できる可能性が高まります。

不貞行為に及んだ配偶者と離婚したり、しかしいずれの選択肢を取るにしても、不貞の証拠を握っておくことで、身の振り方や交渉の自由度が格段に上がることになります。


手持ちの資金など、条件の兼ね合いはありますが、プロへの調査依頼も一度検討されてはいかがでしょうか。慰謝料を請求したりするかどうかは、これまでの相手との関係性や不倫発覚後の出方などで大きく変わるかと思います。


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